妊婦健診の日。予約の時間は決まっているのに、この子を連れて行く手段が見つからない。

実家は遠方、夫は仕事。近くに「ちょっと見ていてもらえますか」とお願いできる人は、ひとりもいない。
結婚してから引っ越しは3回、そのうち2回は子どもを連れての引っ越しでした。転勤のたびに思うのは、荷物より先に「頼れる人がゼロに戻る」ということです。
この記事では、わが家が引っ越し先でしている備えを正直に書きます。うまくいっていないこと、ためらって登録できなかったサービスも含めて。
転勤族の子育てでいちばん困るのは「頼れる人がいない」こと

引っ越しの荷解きは、時間をかければ終わります。でも、頼れる人は時間をかけても勝手には増えません。
わが家が実際に困ったのは、この3つの場面でした。
- 妊婦健診に子どもを連れていけない。健診は待ち時間があるし、その間ずっと子どもを座らせておくのは無理があります。でも預ける先がない。
- 自分の受診をためらう。子どもを見てくれる人がいないから、自分の体のことは「もう少し様子を見よう」と後まわしになります。
- 自分が体調を崩したときに、頼る先がない。これがいちばん怖いです。熱があっても、代わりに子どもを見てくれる人はいない。

「わたしが倒れたら、この家は止まる」
——引っ越すたびに、その事実を思い出します。
引っ越したらまず調べる|小児科は2か所、休診日を重ねない
新しい土地に着いてまずやるのは、小児科を探すことです。荷物が片付く前に調べます。
小児科は2か所、受診しておく

わが家は引っ越し先で、小児科を2か所、実際に受診しておくようにしています。
ポイントは、2か所の休診日が重ならないように選ぶことです。1か所だけだと、その日が休診だったときに、知らない病院を初めて調べながら向かうことになります。子どもが熱を出している最中にそれをやるのは、かなりきついです。
一度でも受診していれば、診察券もできて、場所も雰囲気もわかっている。それだけで、いざというときの迷いが減ります◎
病院までの交通手段も、一緒に確認しておく
場所だけでなく、そこまでの行き方も先に決めておきます。
車で行くなら駐車場があるか。バスなら本数はどれくらいか。子どもを連れて、抱っこして、荷物を持って移動する。それが実際にできるかどうかは、地図を見ただけではわかりません。
自治体の子育て支援を調べ直す

子育て支援は自治体ごとに中身が違います。引っ越したら、その土地のぶんを調べ直すことになります。
わが家が見ているのは、この3つです。
- 一時保育の受付窓口と、予約の取りやすさ
- シッター利用の助成金があるか
- 保育園に入りやすいか(空きの状況)
同じような制度名でも、使える条件や金額は土地によって変わります。前の土地の記憶で判断しないほうがいい、と何度か引っ越して学びました。
預け先は「使う前」に調べて、登録しておく
いざ必要になったその日に登録して使えるサービスは、ほとんどありません。だから、使う予定がなくても先に調べて、登録だけすませておきます。
シッターの登録は、予定がなくてもすませておく

わが家はシッターの登録をしています。
実際に助かったのが、双子の健診でした。双子専用のシッターさんにお願いして、健診に付き添ってもらいました。
双子を1人で健診に連れて行くのは、本当に大変です。受付をして、服を脱がせて、片方を抱っこしながらもう片方を測ってもらって、また着せて、次の部屋に移動して——この工程が2人分あります。
このときは「頼んでよかった」と、はっきり思いました。
一時保育は「あるかどうか」より「予約が取れるか」を調べる
一時保育について、調べるときに見落としやすいことがあります。制度があっても、預けたいときに預けられるとは限らないということです。
わが家が実際にぶつかったのは、予約の取りにくさでした。使いたい日に空きがない。数日前に思い立って電話しても、もう埋まっている。
自治体によりますが、認可保育園の一時保育は枠が少なく、予約が取りにくいことが多いです。「一時保育がある地域だから大丈夫」と思っていると、必要な日に使えません。

だからこそ、引っ越したら先に調べておく。
空いている日の傾向、予約はいつから受け付けるのか。使う日が決まってから調べ始めると、間に合わないことがあります。
認可保育園だけで探さない(認可外・企業主導型も見る)
預け先を認可保育園だけで探すと、選択肢が一気に狭くなります。わが家は、こういう先も含めて調べるようにしています。
- 認可保育園(一時保育)
- 認可外保育園
- 企業主導型保育園
わたしが前の土地で実際に使っていたのは、認可外保育園の月極保育サービスでした。
決まった曜日に預けられる形が、そのときの生活のリズムに合っていました◎
認可にこだわらず、はじめから複数の選択肢を持っておく。そのほうが、必要になったときに動けます。
情報は、支援センターで聞くのがいちばん早い

調べものはネットだけで終わらせないほうがいい、というのも転勤して学んだことです。
地域の子育て支援センターに行くと、支援員さんがその土地の預け先のことをよく知っています。それに、そこにいるママたちから聞ける情報がいちばんリアルです。どこが預けやすいか、どこは予約が取りにくいか。ネットの制度説明には書いていないことを教えてもらえます。
新しい土地で顔見知りをつくるきっかけにもなるので、引っ越したら早めに一度行ってみるのがおすすめです。
ちなみにこのあと、転勤先で年度途中に双子を保育園に入れることになりました。見学ゼロで園を決めた話は、別の記事にまとめています。
正直に書くと、ファミサポは登録できていません
きれいな話だけにしたくないので、できていないことも書きます。
ファミリーサポートセンター(ファミサポ)は、登録していません。
理由は2つあります。ひとつは、支援してくれる方との相性に当たり外れがあると聞いたこと。もうひとつは、登録から実際に使えるようになるまでに時間がかかることです。「今すぐ必要」というときには間に合わない。それでためらって、そのままになりました。
ただ、これは順番を間違えたな、と思っています。時間がかかるサービスだからこそ、使うかもしれないと思った時点で登録しておくほうがいい。困ってから登録すると、間に合わないんです。
もし今、転勤先で「頼る先がない」と感じているなら、ファミサポは早めに登録しておくのがおすすめです。
お金がかからない備え|保育園に「両親が遠方」と伝えておく
これは費用ゼロで、いちばん効いている備えかもしれません。
わが家は保育園に、両親(子どもの祖父母)が遠方に住んでいて、近くに頼れる親族がいないことを、最初に伝えています。
伝えておくと、園の側も前提を知ったうえで動いてくれます。「お迎えは代わりの方が来られますか」と聞かれたときに、毎回ゼロから事情を説明しなくてすみます。
家の中のモノの備え(母子手帳の置き場所やお出かけセット)については、双子が初めて熱性痙攣を起こした夜の記事に書いています。あわせて読んでもらえたらうれしいです。
今の土地で、頼れる先ができるまで
今の土地に住んで、約1年です。1年たって、頼れる先は少しずつできました。
- 保育園。いちばん確実に頼れる先です。
- 同じ幼稚園に通うママたち。送り迎えで顔を合わせるうちに、話せる関係になりました。
- 同じ境遇で転勤をしている家族。転勤が多い土地では、同じように親族が遠い家庭が少なくありません。
同じ転勤族のママから「いざというときには頼ってね」と声をかけてもらったことがあります。まだ実際に頼んだことはないけれど、その一言があるだけで、ずいぶん気持ちが軽くなりました。
頼れる人は、引っ越した日にはゼロです。でも、ゼロのままではありません。
1年かけて、少しずつ増えていきます。
同じように転勤しながら子育てしているママへ


転勤が決まって、また知らない土地で子育てが始まる。その不安は、何回目でも小さくなりません。
まわりに親族が近くにいる家庭を見て「うちは違うな」と思う日もあると思います。でも、頼れる人がいないのは、あなたのがんばりが足りないからではありません。
土地が変わればリセットされる——転勤族の子育ては、そういう仕組みの上にあるだけです。
だから、人に頼る準備をしておくことは、甘えではなく備えです。
シッターさんに頼んだ日も、保育園に事情を話した日も、わが家にとっては必要な手続きでした。
まとめ
転勤族の子育ては、引っ越すたびに「頼れる人」を作り直すことになります。
わが家がしている備えは、この6つです。
- 小児科を2か所、受診しておく(休診日が重ならないように選ぶ)
- 病院までの交通手段も先に確認する
- 自治体の子育て支援を調べ直す(シッター助成・保育園の空き)
- 一時保育は「予約が取れるか」まで調べる。認可外・企業主導型も選択肢に入れる
- シッターは、使う前に登録しておく
- 保育園に「両親が遠方」と伝えておく
そして、できていない反省がひとつ。時間がかかるサービス(ファミサポなど)は、迷っている時点で登録しておく。困ってからでは間に合いません。
まずは今日、住んでいる地域の小児科を2か所、休診日を調べて比べてみてください。
それだけで、次に子どもが熱を出した夜の動きが変わります。




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